ミヅキの冒険~Adventure diary~

今、旅立ちの時。

プロローグ

―旅立ちの時―

 

 

 

桜が見える 月が見える

 

呼吸も忘れ それだけを見ている

 

沈む感覚もなく 浮く感覚もない

 

聴こえるのは 規則正しく鳴る奇妙な音

 

水面に落ちる 桜の花びらの音

 

もはや泣き声さえ 聴こえない

 

落とされる暖かさも 一瞬のうちに消えていく

 

その視界が黒色に 染まったとしても

 

ただ不思議と 恐怖はない

 

眠るように 目を閉じて

 

深く深く 息を吸って

 

月明かり 照らすように

 

舞台に 幻想に

 

響け

 

 

「今、旅立ちの時!」